愛情




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サマンサ「どうしたの?」

アイビー「ごめんなさい。私、行かないと・・・。」

レイ「え?まだ早くない?」










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サマンサ「例の彼?」

アイビー「・・・・うん。」

レイ「彼?」

サマンサ「行っておいで。私たちのことはいいから。」

アイビー「ごめんね。レイさんごめんなさい。」

サマンサ「気をつけてね。」

アイビー「うん。」





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レイ「ちょ・・・アイビーちゃん・・・。」


アイビーが立ち去る。











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サマンサ「だから言ったでしょ?あんたなんか眼中にないって。」

レイ「男いんのかよ。」

サマンサ「残念だったわね~。」











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レイ「・・・・お前さ、俺のことまだ好きなんだろ?」

サマンサ「はぁ?なに言ってんの?」

レイ「だから俺のこと邪魔してるんじゃないのか?」

サマンサ「すっごい自惚れ。私にはもうすぐ素敵な王子様が現れるんです~。あんたなんか目じゃないんだから。」









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サマンサ「さ~ってもうちょっと踊ってこよ~っと♪」


サマンサがフロアへ向かう。


レイ「 (なんだよ王子様って・・・。乙女かよ。) 」












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ロミオ「よぉ。早かったな。」

アイビー「うん・・・・。」













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ロミオ「すまない。こんな時間に・・・。」

アイビー「ううん。私も・・・会いたかったから・・・。」

ロミオ「寒くないか?コーヒーでいいか?」

アイビー「うん・・・。」










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ロミオがコーヒーを入れている。
アイビーはソファーへ腰掛けた。


ロミオ「あいつらは?」

アイビー「サムちゃんが・・・行っておいでって言ってくれて。」

ロミオ「サムには話してるのか?」

アイビー「ううん。名前は言ってない。」

ロミオ「そうか・・・。」






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コーヒーをテーブルに置いてロミオが隣に座る。














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アイビー「・・・・。」

ロミオ「話って、付き合ってないって言ったことか。」

アイビー「・・・・うん。」













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ロミオ「お前、なにか勘違いしてないか?」

アイビー「・・・・。」

ロミオ「俺が付き合わないって言ったのは、別に他の女とも遊びたいって意味じゃないぞ。」












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アイビー「・・・じゃあどういう意味なの・・・?」

ロミオ「話すと長くなるから・・・詳しいことは省くけどいいか?」

アイビー「・・・・うん。」










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ロミオ「俺は孤児院の出身だ。両親はいない。」

アイビー「・・・え?」

ロミオ「赤ん坊の頃に孤児院の前に捨てられてたらしい。」

アイビー「・・・・。」











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ロミオ「ミランダも同じ孤児院の出だ。だから俺たちは子供の頃から一緒だった。」

アイビー「・・・・。」

ロミオ「あいつの過去は芸能界や世間には隠している。孤児院のことを知ってるのは関係者の数人だけだ。」

アイビー「そうだったんだ・・・?」











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ロミオ「俺とミランダは二人で孤児院を抜け出した。だから孤児院とのつながりも今はない。俺たちに家族はいない。」

アイビー「・・・・。」

ロミオ「俺は家族を作るつもりもない。」

アイビー「・・・・。」

ロミオ「お前と付き合って、もし俺の身になにかあったら、お前に責任が及ぶかもしれない。周りはそういう目でみるからな。」

アイビー「・・・・。」








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ロミオ「誰かとつきあうってことは俺にとってはそういうことだ。お前に迷惑はかけられない。」

アイビー「そんなのべつに・・・。」

ロミオ「俺は一人で生きていくつもりだ。これからもな。」











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ロミオ「お前のことは好きだしそばにいたいと思ってる。」

アイビー「・・・・。」

ロミオ「べつに俺は他の女と遊ぶつもりもない。」

アイビー「でも・・・・すごいモテてるし・・・。」

ロミオ「あいつらは面白がって近寄ってきてるだけだ。」

アイビー「・・・・。」

ロミオ「お前がそばにいてくれれば誰ともデートはしない。元々そのつもりもないしな。」

アイビー「・・・・。」








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ロミオ「ただ周りには俺たちのことを広めてほしくないんだ。」

アイビー「・・・・。」

ロミオ「お前は俺のことが好きか?」

アイビー「・・・・好き。」

ロミオ「ただそばにいるだけじゃダメか?」

アイビー「・・・・。」

ロミオ「別にセックスしたくないならそれでもいい。」






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アイビー「・・・・ひとつだけ、お願いがあるの。」

ロミオ「なんだ?」

アイビー「抱きしめてほしい。」

ロミオ「・・・抱きしめるだけでいいのか?」

アイビー「うん。」










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ソファーから立ち上がり、ロミオがアイビーの体を抱きしめる。


アイビー「もっと強く・・・。」

ロミオ「・・・・。」










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アイビー「もう一回言って・・・?好きって・・・。」

ロミオ「・・・・好きだ。」













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アイビー「私も好き・・・・。」














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クリス「君のほうから呼び出すなんて、珍しいね。」

ララ「・・・・。」

クリス「話ってなんだい?」











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ララ「クリス、私に嘘をついてない?」

クリス「嘘?嘘ってどんな?」

ララ「私・・・知ってるのよ。」

クリス「え・・・?」

ララ「あなたに奥さんと子供がいるってこと。」










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クリス「ララ・・・・。」

ララ「どうして嘘ついたの?」

クリス「・・・・。」

ララ「あなたのこと、信じてたのに。」











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クリス「どうして・・・君はそれを・・・・。」

ララ「友達が教えてくれたの。」

クリス「・・・・。」

ララ「私、あなたの家に行ったわ。奥さんが子供を抱いて出てくるところも見た。そしてあなたも・・・。」

クリス「・・・・。」

ララ「あれはあなたの奥さんと子供なんでしょう?・・・本当のことを言って。」

クリス「・・・・・ごめん。」











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ララの瞳から涙がこぼれた。


ララ「どうして・・・嘘ついたの?」

クリス「・・・・ごめんララ。」

ララ「もう・・・終わりにしましょう。」












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ララが立ち上がる。


クリス「ララ、聞いてくれ。」

ララ「さよならクリス。」












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クリスが立ち上がり引き止める。


クリス「待ってくれララ。」











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クリス「君をひと目みたときから僕は君に恋をしたんだ。」

ララ「・・・・。」

クリス「君を愛してるララ。」

ララ「・・・・。」

クリス「妻とは別れるつもりだ。」












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ララが泣き出した。


ララ「私だって愛してたわ。」

クリス「今はもう愛してないの?」

ララ「愛してる・・・。だからどうすればいいのかわからないのよ。」

クリス「ララ・・・。」









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クリスがララを抱きしめる。


クリス「本当にごめんよララ。どうしても言い出せなかったんだ。」

ララ「ううっ・・・。」

クリス「妻とはあの子が生まれてからもう体の関係もないし、お互いに愛情もない。形だけの夫婦だ。」











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クリス「僕は離婚するつもりだ。きっと彼女もそれを受け入れるはずだ。」

ララ「でも・・・そんなの子供がかわいそうだわ・・・。」

クリス「あの子にとってもそのほうがいいんだ。両親が愛し合ってないのに、そんな家庭で育つほうがかわいそうだろう?」

ララ「・・・・。」

クリス「離婚したら君にプロポーズするつもりだった。」













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ララ「え・・・?」

クリス「順番が逆になっちゃったけど・・・離婚が成立したら正式にプロポーズをしたいと思ってる。」

ララ「ホントに・・・?」

クリス「あぁ。僕は本気だよ。」











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クリス「だから待っててほしい。」

ララ「・・・・。」

クリス「僕は君だけを愛してる。」

ララ「・・・・。」

クリス「待っててくれるかい?」












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ララ「・・・・。」

クリス「ララ・・・?」

ララ「・・・・わかったわ。」











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クリス「本当かい?」

ララ「えぇ・・・・。」

クリス「ララ、愛してるよ。」











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クリスがララの体を抱き寄せ、キスする。














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