最終回








J「はい。」


ドアが開いてJが出てきた。


J「クレア・・・?」

クレア「さっきのは嘘なの。シンはユウナとつきあってて・・・・私の彼氏じゃないの・・・・・。」

J「・・・・それを言いにわざわざ?」

クレア「・・・・誤解されたまま・・・・式に出たくないから。」


Jが複雑な表情をする。


J「・・・・入るか?」

クレア「いいの・・・?」

J「うん。」


玄関へ入る。


J「なんか飲む・・・。」









Jが言葉を言い終わらないうちに、背中に抱きつく。


J「クレア・・・。」

クレア「Jのにおい・・・・。」

J「・・・・・・。」

クレア「前も・・・・こんなことあったよね。」





 


クレア「あの時私はまだ高校生で、背もJの肩くらいまでしかなかった。」

J「・・・・。」

クレア「はじめて告白した日。Jは覚えてる・・・?」

J「・・・・・離れてくれ。」










クレア「やだ。」

J「頼む・・・・。」

クレア「絶対離れない。」

J「・・・・・・理性が飛びそうだ。」

クレア「いいよ。」

J「・・・・・。」

クレア「私、もうあの頃みたいな子供じゃないよ?恋だってした。・・・・でも、Jのことはずっと忘れてなかったよ。」

J「・・・・。」

クレア「Jが好き。」





 


振り返ったJがクレアの体を抱きしめて壁に押し倒す。
二人は激しくキスした。








 


まるでそれまでの時間を取り戻すかのように、お互いの唇を激しく求めた。


クレア「J・・・・。」

J「・・・なに・・・・。」

クレア「私のこと・・・・好き?」

J「もう・・・・好きじゃない足りない。・・・・・愛してる。」








クレア「きゃっ。」


ふいにクレアの体を抱き上げる。


J「お前・・・・痩せすぎ。」

クレア「どこ行くの?」




 


J「決まってんだろ。」

クレア「ふふっ。」

J「これ以上我慢できねぇ。」


愛おしそうにJの肩にしがみついた。






 


一番奥の寝室へたどり着く。
ゆっくりとクレアの体をベッドに横たえる。










 



J「クレア、愛してる。」

クレア「ごめんね、J。私・・・・もうヴァージンじゃなくなっちゃった。」

J「そんなの求めてねぇよ。お前にはいろんなことを経験してほしいって言っただろ。」

クレア「うん。」





 


クレア「私ね、付き合った人いたんだ。Jに似てる人。でもやっぱり同じじゃない。Jじゃないとダメだった。」

J「そうか・・・・。」

クレア「愛してる。ずっと・・・・Jだけを愛してた。」

J「俺も・・・・お前のこと忘れられなかった。」






 


唇を重ねた。
今度はゆっくりと。
やさしいキスだった。
お互いの愛情を確かめ合うように。
絡めた指先にぎゅっと力をこめた。








2689.jpg
 


二人は1枚1枚服を脱がせあった。
生まれたままの姿に戻る。


J「あいかわらず胸ないな。」

クレア「バカ・・・。」

J「でもそういうとこも好きだよ。」

クレア「Jはおっぱい星人じゃないの?」

J「そんな属性ねぇよ。」










Jの体が覆いかぶさった。

静かな夜が更けていく。















 


翌日、ヴィクトリアとカイトの結婚式が執り行われた。












 

ジャイメ「ようやくあなたもお嫁にいくのね。」

マリーゴールド「カイトくんなら安心してお前をお嫁にいかせられるな。」

ジャイメ「そうね。ヴィクトリアはいい人を選んだわね。」









 


ヴィクトリア「ママ、パパ、今まで育ててくれてありがとう。大好きだよ。」

ジャイメ「そんなこと言われたらママ泣いちゃうわ。」

ヴィクトリア「ママ・・・・。」









 

ヴィクトリア「ママ、愛してる。」

ジャイメ「ママも愛してるわ。」

抱き合う二人。
それを見つめるマリーゴールドの目にもうっすら涙があった。















ヴィクトリア「パパ~、愛してるよ。」

マリーゴールド「パパも愛してる。いつでも遊びにくるんだぞ。」

ヴィクトリア「うんっ。」










 


結婚式がはじまる。












 


指輪の交換が行われた。
花嫁は嬉しそうに笑っていた。











 


誓いのキス。
夕日が二人を照らす。
客席から歓声が沸き起こった。














感動して涙する新婦の母、ジャイメ。


















複雑な表情の新婦の父、マリーゴールド。


マリーゴールド「 (二人とも幸せにな。) 」














式が終わり、披露宴の最中クレアがJを呼び出す。


J「どうした?」

クレア「あのね・・・・。」










 



クレア「キス・・・・して。」

J「いま?」

クレア「今・・・・ここでキスして。」










 



J「みんな見てるぞ?」

クレア「だからだよ。みんなに証明したいの。」

J「・・・・・・。」

クレア「だめ?」

J「・・・・。」




 



ふいにクレアの体を抱き寄せキスする。
































 



K「いまの見た?」

メアリーケイト「しっかりとね。」













 


K「写真撮ってやろうw」

メアリーケイト「ったく、遅いんだよ。バカJ。」

K「ははっ。長かったなw」

メアリーケイト「あとで説教する。」










J「満足した?」

クレア「ちょっと恥ずかしかったねw」

J「お前が要求したんだろw」

クレア「みんな見てるよ。」

J「もう一回やるか?」






 


クレア「もうはずかしいからやだw」

J「じゃあ続きは帰ってからな。」

クレア「Jってば・・・・意外に大胆だよね。」

J「おい、何年待ったと思ってんだよ。」

クレア「ふふっ。ごめんw」








 



ヴィクトリア「メアリー、いろいろありがとうね。式のことではお世話になりました。」

メアリーケイト「生まれたのはあとでも一応妻としては先輩ですから?w それよりさっきの見た?」

ヴィクトリア「さっきのって?」











メアリーケイト「やっぱ見てないかw クレアとJ、うまくいったみたいだよ。」

ヴィクトリア「ホント?よかったぁ~。」

メアリーケイト「あんた昨日なんか仕掛けたでしょ。」

ヴィクトリア「へへっ。Jくんにクレアのお迎え頼んだんだ♪」

メアリーケイト「んで自分は遊んでたと。」





 


ヴィクトリア「そんなことないもん。昨日はネイルとエステ行ってて忙しかったんだから。」

メアリーケイト「それ午前中でしょ~。午後は家にいたくせにw」

ヴィクトリア「まぁまぁ。でもよかったね。」

メアリーケイト「そうだね。あ、噂の女が来たよ。」












クレア「え?なに噂って。」

ヴィクトリア「クレア、おめでとう!彼氏できたんだね!」

クレア「あ・・・・うん。お姉ちゃんありがとうね。」

ヴィクトリア「よかった~。私の行動、報われたよ!」

メアリーケイト「昨日帰ってこなくてよかったのに。」

クレア「いやいや。それはちょっとw」

メアリーケイト「まだ数日いるんだよね?Jんちに泊まればいいじゃん。」

クレア「う~ん・・・。でもソロモンとでかける約束もしてるから。」

メアリーケイト「そっかw」






 


ヴィクトリア「クレア~、抱きしめさせて。」


ヴィクトリアがクレアを抱きしめた。


クレア「おめでとうお姉ちゃん。」

ヴィクトリア「ありがと~。次はクレアの番だね。」

クレア「そうなったらいいな。」

ヴィクトリア「そうなるよ~。」







 


メアリーケイト「あたしも~!」

ヴィクトリア「あはは。メアリー、大好きだよ~。」

メアリーケイト「あたしも大好き~!ちょっとカイトに嫉妬しちゃうくらい好き!」

ヴィクトリア「あはは。」








 



メアリーケイト「今日はめでたいね!」

ヴィクトリア「これでスカイブルー家3姉妹、幸せ捕まえたね!」

メアリーケイト「二人とも遅いよ!」

クレア「ごめんw」

ヴィクトリア「あははは。」


夜の会場に笑い声が響き渡った。












1週間後、クレアがアメリカに戻る日がやってきた。
空港への見送りはJ一人だ。
ほかのメンバーは気をきかせたらしい。


クレア「帰りたくないな。」








 


J「あと半年で卒業なんだから、がんばってこい。」

クレア「うん・・・・。」









 



クレア「J、待っててくれる?」

J「俺が何年待ったと思ってるんだ?半年なんてすぐだよ。」

クレア「うんw」

J「実は今他の病院から声かけられてるんだ。もしかしたら来年スターライト ショアに引っ越すかもしれない。」

クレア「今の病院は辞めるの?」

J「うん。サンセットバレーからは少し離れてるけど、大きい街だ。そっちの病院のほうが俺にとってもいい経験になる。」






 



J「クレア、卒業したら俺についてきてほしい。」

クレア「いいの・・・・?」

J「当たり前だろ。一緒に暮らそう。」

クレア「うんっ。」






 



クレア「ねぇ、もう一回・・・・。」

J「お前の考えてることなんてお見通しだよw」


Jがクレアの体を抱きしめた。










 

















 











ビーチアパート編 おしまい♪