初デート



 


数日後。


ユウナ「ねぇ、シンって日曜はバイト入れてないよね?」

シン「あぁ。」







 


ユウナ「今度の日曜、映画観にいかない?」

シン「映画?」

ユウナ「うん。観たい映画あるんだよね。」

シン「別にいいけど。」

ユウナ「ホント?やったぁ♪」





 


シン「映画とか、久々だわ。」

ユウナ「ホント?私好きなんだけどなかなか一人で行く勇気でないんだよねwだからだいたいレンタル派w」

シン「へぇ~。」

ユウナ「私も短大出てから行ってないからすごい久しぶり。楽しみだな~。」









日曜。
映画が終わって二人が劇場から出てくる。


シン「超面白かったわ。」

ユウナ「でっしょ~!アクションサイコーだったね!」

シン「あぁ。あの主役の人かっこいいな。」





 



珍しくシンが興奮気味にしゃべっているのをみて、ユウナは内心喜んでいた。


ユウナ「 (誘ってよかったなぁ。) 」

シン「予告のやつも面白そうだったよな!」

ユウナ「来月公開のだよね??そっちも一緒に観に行こうよ。」

シン「あぁ。行こう行こう。」




 


マーク「ユウナちゃん?」


急に男性に声をかけられた。


ユウナ「マークさん!こんにちは~。」

マーク「偶然だね。もしかして、今の映画観てた?」

ユウナ「はい。」



 


マーク「ユウナちゃん映画好きなの?」

ユウナ「はい。なかなか来れないけど。今日は久しぶりで・・・。」

マーク「もしかして・・・彼氏?」

ユウナ「いえ・・・・。ルームメイトです。」

シン「・・・・。」




 


マーク「そうなんだ~?てっきり彼氏かと思ったよ。」

ユウナ「あはは。マークさんは、一人ですか?」

マーク「そう。俺映画好きで、よく一人で来るんだ。」

ユウナ「へぇ~。」

マーク「ユウナちゃん映画好きなら今度誘っちゃおうかな。」




 


ユウナ「あはは。じゃあ今度会社のみんなで行きましょうよ。」

マーク「そうだね~。」

ユウナ「先輩誘っておきますね。」

マーク「うん。じゃあまたね。」

ユウナ「はい。お疲れ様です!」

シン「・・・・・。」









劇場を出た二人はランチを食べにやってきた。













 


シン「・・・・さっきのやつ、会社の人?」

ユウナ「そう。部署は違うんだけどね。よく話しかけてくれるんだ。」

シン「へぇ~。」







 


ユウナ「うちの部署の先輩が気になるみたいでね、私にいろいろ聞いてくるんだよね。」

シン「ふぅん。」










 


ユウナ「 (せっかくのデートだったのに、食事終わったらあっさり終了しちゃったな。) 」











 


ユウナ「 (シン、私のことどう思ってるんだろ。今日のこともデートだって思ってないのかなぁ?) 」











 


数日後、ユウナはマークに誘われ二人で飲みに来た。


マーク「ごめんね急に。迷惑じゃなかった?」

ユウナ「大丈夫ですよ~。映画の打ち合わせですよね?」

マーク「え?」







 


ユウナ「マークさん、先輩のこと気になるんでしょ?ちゃんと誘っておきましたよ。」

マーク「誰がそんなこと言ったの?」

ユウナ「え?だって・・・・。」









 


マーク「なんか勘違いさせちゃったかな・・・。俺が気になってるのはユウナちゃんなんだけど・・・・。」

ユウナ「え・・・・?」

マーク「この前は彼氏と一緒なのかと思ってかなりショックだったんだけど、思い切って声かけてみたら違ったから安心したよ。」








 


ユウナ「あ~・・・・・。」

マーク「彼氏じゃないってわかってちょっと勇気でたから誘ってみたんだ。映画は今度二人で行かない?」

ユウナ「う~ん・・・・・ごめんなさい。」








 


マーク「・・・振られちゃった、てこと?」

ユウナ「・・・・ごめんなさい。」

マーク「好きな人いるとか?」

ユウナ「好きっていうか・・・・気になってる?て感じですかね。」

マーク「この間の人?」

ユウナ「・・・・はい。」






 


マーク「ルームメイト、って言ってたよね。ルームシェアしてるの?」

ユウナ「はい。」

マーク「二人??」

ユウナ「まぁ・・・。」







 


マーク「男と二人でルームシェアって、変なことにならないの?」

ユウナ「ならないですよ?」

マーク「そうなんだ。俺だったらムリだな。」

ユウナ「そうですか?」

マーク「気になる子と一緒に住んでて、男が毎晩モンモンしないわけないじゃん?」

ユウナ「・・・・・。」









マーク「羨ましいな・・・彼。」

ユウナ「 (モンモン・・・・かぁ。) 」















翌朝。


シン「ゆうべ遅かったな。」

ユウナ「ごめんね。起こしちゃった?」

シン「いや、どうせあんま寝れないし。」








 


ユウナ「まだ眠れないの?」

シン「まぁいつものことだから。」

ユウナ「そっか・・・・。」

シン「ゆうべは飲みに行ってたのか?」

ユウナ「うん。この前劇場の前で会った人いたでしょ?マークさん。」







 


ユウナ「誘われて飲みに行ったんだ。」

シン「ふぅん。」

ユウナ「先輩のこと好きって言ってたでしょ?違ったみたい。なんか告白されちゃったw」








 


シン「へぇ~。」

ユウナ「もういきなりだからびっくりだよねw」

シン「よかったな。」

ユウナ「え?」








 


シン「ごちそうさま。」

ユウナ「・・・・。」











 



ユウナ「 (よかったってなによ・・・・。シンはよかったの?) 」