二人きり



 


クレアとJの結婚式はビーチの会場を貸し切って行われた。










 


ジャイメ「クレア~、とっても綺麗よ。」

クレア「ありがと~。わざわざ来てくれてありがとうね。」

ジャイメ「あなたのためならどこへでも行くわよ。それより素敵な街ね!」







 

ジャイメ「さっきメアリーたちとも話してたんだけど、ママたちもこの街に引っ越そうかと思って。」

クレア「え?それホント?」

ジャイメ「ええ。ママもそろそろ引退してパパとのんびり老後を過ごそうかと思ってるの。」

クレア「早くない?w」

ジャイメ「ママは結婚してから働き詰めだったから、もういいかなってw この街はサンセットバレーより都会だし、海もあるし、豪邸も多いからセレブも多そうよね。」

クレア「うん。お金持ちの人とか結構多いみたいだよ~。」

ジャイメ「ママたちもここに家を建てて住もうかしらね。あなたの新居には負けるけどw」

クレア「あはは。」



 


マリーゴールド「抱きしめさせてくれ、私の可愛いクレア。」

クレア「パパ~。いろいろありがとうね。」

マリーゴールド「とうとう末っ子のお前まで・・・・。」

クレア「パパ泣かないの~w」





 


マリーゴールド「パパ決めたぞ。お前のいるこの街に引っ越す!」

クレア「今ママから聞いたよ。私は大賛成だよ~。」

マリーゴールド「子供が生まれたらいつでも預けていいからな!」

クレア「パパったらw」







結婚式がはじまった。
誓いの言葉を交わす二人。
波音がBGM代わりの式だ。






 


指輪の交換を交わす。









誓いのキス。
二人は歓声に包まれた。







 















 



クレア「ブラウン家にちゃんと挨拶行かないと。」

J「大丈夫だろ?両親は来てるんだし。」

サラ「そうよ。必要ないわよ。」

クレア「お義母様。」

サラ「お義母様なんて堅苦しい呼び方しなくていいのよ。サラさんって呼んでちょうだい。」









クレア「はい、サラさん。」

サラ「とっても素敵な街ね。」

クレア「そうなんです。うちの両親も気に入ったみたいで。」

サラ「私も気に入ったわ~。引っ越そうかしら?w」

J「え?w」

サラ「冗談よ。」








マリーゴールド「ちょっとあのお義母さん怖そうじゃないか?クレア大丈夫かな?」

ジャイメ「あら、さっき話したけどすごく気さくな方だったわよ。パパ見た目で人を判断しちゃだめよ。」

マリーゴールド「そうだけど・・・。」

ジャイメ「私も、金持ちだからやっぱりちょっと変わった人なのかと思ったけど、全然普通だったわよ。」

マリーゴールド「お義父さんのほうはJくんそっくりだったな。しっかりした厳しい親御さんっていう感じだったぞ。」

ジャイメ「そうね~。Jくんも将来はああなるのかしらねw」






マリーゴールド「あぁ、Jくん。」

J「すいません、挨拶が遅れてしまって。」

マリーゴールド「いやいや。主役はなにかと忙しいだろうw」

J「先にご両親に挨拶するべきでした。」

マリーゴールド「そんなにかしこまらんでくれ。」




 


マリーゴールド「うちの婿になってくれたんだから、私はもう頭があがらんよ。」

J「いえいえ。」

マリーゴールド「本当によかったのかね?スカイブルー姓を継いでも。」

J「全く問題ないですよ。実家の病院は長男が継ぐことは決まっていましたし。むしろこちらこそ、クレアさんのことは・・・。」

マリーゴールド「ははっ。私も男だ。わからんでもないよ。」

J「え?」




 


マリーゴールド「正直いって私も3姉妹の中では一番クレアのことをかわいがってきたからな。末っ子っていうのもあるが、あの子は昔から手がかかったw」

J「そうなんですか。」

マリーゴールド「まぁ、今度二人でゆっくり呑みながら話そうじゃないかw」

J「そうですね。」







式も終わり、ほとんどの来客が帰っていった。
二人きりになったクレアとJは式場に残っていた。


J「疲れてないか?」

クレア「大丈夫だよ。今日はすごく幸せな一日だった。」

J「そうだな。」

クレア「ママたち引っ越してくるって聞いた?w」

J「あぁ、聞いた聞いたw プロトたちもみんなで引っ越すって言ってたぞw」

クレア「ホントに?みんな来るなら寂しくないね。」

J「そうだな。」







クレア「J・・・・。」


クレアの体を引き寄せキスした。













J「来月休み取れそうなんだ。」

クレア「それホント?」

J「あぁ。だからもう飛行機の手配しといた。ハネムーンに行こう。二人だけで。」








 

急にJに抱きつく。


クレア「J大好き!」

J「おいwww飛びつき癖ついたなw」







 


クレア「だってこんなに早く行けるなんて思ってなかったんだもん。」

J「そうだな。上司がいい人でよかったよw」

クレア「嬉しい!場所はどこなの?」

J「お前が行きたがってたフランスにした。」

クレア「ホント?J、つきあって以来デレデレだよね?w 昔はあんなにツンデレだったのにw」

J「うるせぇw あれは堪えてただけだよwww」



 


















1ヵ月後、二人はフランスへハネムーンにやってきた。


J「田舎でよかったのか?」

クレア「うん。のんびりしたかったんだ~。ここは大きい美術館もあるし、見たいとこたくさんあるの。」

J「そうか。」

クレア「本買いたい!」

J「本屋行ってみるか。」




 


言葉がうまく通じなかったり、フランス語の本ばかりで、なかなか欲しいものは手に入らなかったようだ。








 


おなかを空かせた二人はカフェにやってきた。










 



J「さすが、フランスは飯がうまいな。」

クレア「こんな小さいカフェでもおいしいね。アメリカはあんまりおいしくなかったよw」

J「まぁ、よく聞くよなそれw」







 



クレア「J、子供欲しい?」

J「子供?どうしたんだ急に。」

クレア「お姉ちゃんたちのところはソロモンもデイジーももう大きいでしょ?私も早く欲しいかな~って。」

J「そうか。俺はどっちでもいいぞ。まぁ、遠距離だったしつきあった期間も長くないから、しばらくは二人きりでいたいけどな。」

クレア「そうだね。」



 


J「まぁできたらできたでいいと思うし。自然に任せるのが一番じゃないか?」

クレア「うん。Jは何人欲しい?」

J「う~ん、うちは男ばっかりだったからな~。女の子は一人は欲しいかな。」

クレア「そっかぁ。私はJにそっくりな男の子が欲しいな♪」

J「ははっ。それもちょっと気持ち悪いなwww」

クレア「そう?w」







 



数ヵ月後。









 


クレア「 (もしかして・・・・。) 」