嫉妬 Day:2012.04.22 11:55 Cat:ユウナ編 その日、ユウナは珍しく残業で帰りが遅くなった。ユウナ「 (もう11時だよ~。シンもう寝ちゃったかな?) 」玄関のドアをそっと開けるとそこにシンが立っていた。ユウナ「ちょ・・・・びっくりしたぁ。もう、脅かさないでよ~。」シン「どこ行ってたんだ?」 ユウナ「どこって・・・。」シン「この前のあいつか?」ユウナ「え?」シン「あいつとまた飲んでたんだろ?」ユウナ「なに言ってるの?」 シン「あいつと付き合うのか?」ユウナ「あいつって、マークさんのこと?マークさんなら・・・。」シン「マークなんて呼ぶな!」いきなり大声を出されてビクッとする。 シン「お前、あんな男とつきあうのかよ!」いきなりシンが怒りをぶちまける。ユウナ「シン、怒鳴らないで。」シン「うるせぇ!黙れ!!」ユウナ「ちょ・・・・シン!」シン「お前も結局ビッチだったんだな!サイテーだよ!」ユウナ「シン怖いよ。怒鳴らないで。」シン「黙れ!俺に優しくしといて・・・ふざけるな!!」 ユウナ「シン、聞いてよ。」シン「うるさい!聞きたくない!!」ユウナ「シン!」シン「黙れ!!」 無理矢理シンに抱きついた。シン「!?」 困惑したシンが急におとなしくなった。ユウナ「シン、聞いて?」シン「・・・・。」ユウナ「マークさんにはこの前告白された時点でちゃんと断ったんだよ?私はルームメイトのことが好きだからって。」シン「え・・・・?」ユウナ「シンが好きだよ。」シン「そんなの・・・・嘘だ・・・・。」ユウナ「ホントだよ。私はシンが好き。公園で見たときから、ずっと気になってた。マークさんのことなんて全然好きじゃないよ?」シン「・・・・・・。」ユウナ「私はシンが好きだよ。」シンがユウナの背中に腕を回す。シン「・・・・・・怒鳴ったりしてごめん。」ユウナ「うん。」シン「お前の帰りを待ってたら・・・・どんどん悪い妄想ばっかりして・・・・。」ユウナ「うん。」シン「ダメだな、俺。もう・・・・どうすればいいのか・・・・。」ユウナ「わかってる。でもダメなところも好きなの。」ユウナ「聞いて、シン。」シン「・・・・。」ユウナ「私のこと、信じて?私もシンのこと信じるから。」シン「・・・・。」ユウナ「私はどこへも行かない。ずっとシンのそばにいる。愛してるから。」シン「・・・・。」 ユウナ「シンは?シンは私のこと好き?」シン「・・・・。」ユウナ「好き?」シン「俺・・・・怖いんだ。」ユウナ「・・・?」シン「お前がいつか、俺の前から消えてしまいそうで・・・・。」 ユウナ「私は消えたりしない。ずっとシンのそばにいるよ。」シン「ホントに・・・・信じていいのか?」ユウナ「うん。誓うわ。」シン「・・・・・ユウナ・・・・・・お前が好きだ。」キスをするシンの唇は冷たく震えていた。ユウナはそんなシンが愛おしくてたまらなかった。 シン「ホントにいいのか?お前、ヴァージンだろ?」ユウナ「うん。だってクレアとはやってないって知ってるからw」シン「そういえば友達だったな。」ユウナ「忘れてたの?w」シン「ごめん。あの頃いろいろありすぎて・・・。」ユウナ「そうだねw ねぇ・・・・キスして。」 シンがそっとキスした。まだ少し震える唇。 シンの手がユウナの手を握る。その手をそっと握り返した。 その晩、シンは久しぶりにぐっすり眠った。 翌朝、ユウナが朝食を食べているとシンが起きてきた。ユウナ「おはよう。」シン「・・・おはよ。」ユウナ「なんか・・・・照れるね。」シン「・・・・。」ユウナ「コーヒー飲む?」シン「あぁ。」 コーヒーを淹れていると急に後ろから抱きしめられる。ユウナ「シン?」シン「ごめん・・・・。俺、不器用な男で・・・・。」ユウナ「ふふっ。知ってるよ、照れて無口なのくらい。」シン「・・・・。」ユウナ「なんでだろ。シンのことはなんとなくわかるんだ。不思議だね。」シン「俺、お前のことわかんない・・・。」ユウナ「昨日言ったこと覚えてる?」シン「・・・うん。」ユウナ「私のこと、信じてくれる?」シン「・・・・信じる。」ユウナ「そしたらきっと私の考えてることもわかるようになるよ。」シン「・・・・ホントに?」ユウナ「うん。今なに考えてるか、わかる?」シン「・・・・わかんねぇ。」ユウナ「シンが大好き。彼女になれて嬉しい。」シン「・・・・。」ユウナ「シンは?」シン「俺も・・・・。」ユウナ「うん。」シン「・・・・・俺のどこがいいんだ?」ユウナ「優しいの、知ってるもん。」 ユウナ「ホントはすごく優しくて、繊細なの。ただ、たくさん傷ついた分臆病なだけなんだよね。」シン「・・・・ゆうべ、誰かのそばではじめてあんなに寝た。」ユウナ「ホントに?」シン「俺・・・・もうお前のこと離さないぞ?」ユウナ「うん。離れない。」 ユウナ「愛してる。」シン「・・・・・俺も、愛してる。」 ロッキー「ワン!」ユウナ編、おしまい♪ URL Comment(0)Trackback(0)Edit