進級



 



アイビーたちは二年生になった。
ララとローガンとディーンは同じ理系トップクラスの1組。
ラトーシャとジャマールが3組。
アイビーは文系の6組になった。
お昼休みにアイビーとラトーシャが1組を訪ねた。












 



ラトーシャ「ララ、お昼食べよ~♪」

ララ「うん。ちょっと待ってね。」












 



ララ「レイサちゃん一緒に食べる?」

レイサ「ううん。私も1年のときの友達と食べるからいいよ~。」

ララ「そう。」

レイサ「クラス離れちゃったからお昼くらいは一緒に過ごしたいよねw」

ララ「うん。じゃあ行ってくるね。」

メイサ「は~い。」












 



ラトーシャ「アイビーまだ元気ないみたいでね。」

ララ「そうなの?」

アイビー「そんなことないよ。」

ラトーシャ「そんなことあるって。」













 



ラトーシャ「いつも休み時間に本ばっかり読んでるあのアイビーが、本を開きもせずに表紙をぼーっと眺めてるんだよ。」

ララ「ふふっ。」

アイビー「あれは・・・・ちょっと考え事を。」

ララ「ジーンさんのことでしょ?」












 



アイビー「・・・・・。」

ラトーシャ「ほらやっぱり。」

アイビー「・・・・・。」

ララ「しょうがないわよ。」












 



ララ「忘れようがないわよね。初恋の人だもの。」

アイビー「・・・・うん。」

ララ「私は無理して忘れなくてもいいと思うな。きっとこういうのって時間が解決してくれるものよ。焦らなくても大丈夫よ。」

ラトーシャ「そうだね。」











 




アイビー「うん・・・・。」
















 



ディーン「俺さ。」

ローガン「うん。」











 




ディーン「学習クラブ入ろうと思うんだよね。」

ローガン「失恋してからやけに勉強熱心だな。トップクラスも入ったし。」

ディーン「俺父さんと同じ医者を目指そうと思うんだ。」











 



ローガン「へぇ~。いいんじゃないか?」

ディーン「ローガンは将来弁護士になるんだろ?」

ローガン「うん。そのつもりだけど。」

ディーン「ブリッジポート大に行くのか?」

ローガン「あぁ。あそこは医学部もあるぞ。」

ディーン「だよな。俺も目指そうかと思って。」

ローガン「いいな。ララもブリッジ大みたいだな。」

ディーン「へぇ~。そうなんだ?」












 



ディーン「ていうか、今からでも遅くないよな?」

ローガン「当たり前だろ。このまま3年もトップクラスだったら大丈夫だろ。」

ディーン「そういえば学習クラブの顧問って誰?」












 



ローガン「2年の担当はヴィクター・ラベットだ。」

ディーン「あ~、女に人気ある先生か。」

ローガン「そうみたいだな。」

ディーン「俺なんか苦手なんだよな~。なに考えてるかわかんない感じで。」











 




ローガン「あ~、わかるわ。」

ディーン「まぁお前もなに考えてるかわかんねーけどなw」

ローガン「一緒にすんな。」

ディーン「クラブ入るのって顧問に言えばいいのか?」

ローガン「あぁ。ちょうど今日はクラブの日だ。」

ディーン「じゃああとで職員室行ってくるわ。」

ローガン「うん。」












 



学習クラブが終了した。


ヴィクター「じゃあこれ最後の人消しといて。気をつけて帰れよ~。」

生徒「は~い。」












 



ヴィクターが教室を出て行く。


レイサ「はぁ~♪」

ララ「どうしたの?」











 



レイサ「ラベット先生すっごくかっこいいね~。」

ララ「そう?」

レイサ「なんか大人の色気っていうのかな?フェロモン感じちゃう♪」

ララ「フェロモンかぁ~。」











 





ララ「う~ん、私はタイプじゃないな~。」

レイサ「え~、ラベット先生って女子にすっごく人気あるんだよ??」

ララ「そうみたいね~。レイサちゃんはああいう人がタイプなの?」

レイサ「うん。ララちゃんは?」

ララ「私はもっと爽やかな人がいいかな~。」

レイサ「爽やか?ディーンくんみたいな?」

ララ「ディーンはちょっと違うかな~。まぁいとこだし恋愛対象にはならないわねw」

レイサ「いとこなのか~。じゃあ無理だねw」












 



レイサ「私もう帰るけど、ララちゃん今日も残るの?」

ララ「うん。先生に質問してから帰るわ。」

レイサ「そっか。ラベット先生によろしくね♪」

ララ「は~いw」












 




レイサ「じゃあ、また明日ね~。」

ララ「またね~。」


レイサが教室を出て行く。
後ろの席からそれを眺めているローガン。












 




ディーン「ローガン、帰ろうぜ。」

ローガン「あぁ。」












 



ローガンとディーンが校舎から出てきた。
すでに日は落ちていてあたりは薄暗い。












 



ディーン「じゃあ俺こっちだから。またな~。」

ローガン「あぁ。また明日。」


ディーンが去っていく。












 



ローガン「・・・・・。」













 




ラベット「どう?わかったかい?」

ララ「はい。先生の教え方とってもわかりやすいです。」











 




ラベット「ははっ。教師だからわかりにくかったら困るなw」

ララ「ふふっ。たしかにそうですね。」

ラベット「君はホント勉強熱心だな。関心するよ。」












 



ララ「今日わからないところは今日のうちに理解しておきたくて。」

ラベット「ブラウンはどこの大学を進むつもりなんだ?」

ララ「ブリッジ大です。」

ラベット「ほう。どこの学部?」

ララ「それがまだ決まってなくて・・・。」












 




ラベット「将来の夢は?」

ララ「お嫁さん・・・かなぁ?」

ラベット「ははっ。女の子らしいな。じゃあなんでブリッジ大を?」

ララ「母が議員をやっているので。とりあえず大学はいいところを目指そうかと。」

ラベット「なるほど。まぁまだ2年あるから、どこの学部にするかはゆっくり決めるといい。」

ララ「はい。」

ラベット「遅くならないうちに帰りなさい。」

ララ「はい。ありがとうございました。」











 



ララ「失礼しました。」


ララが職員室を出て行く。
その後姿を見つめるラベット。












 



ラベット「 (うまそうな太ももだ。あのムチムチがたまんねぇな。) 」












 



ラベット「・・・・。」


ラベットが静かにほくそ笑んだ。












 




ララが校舎から出てきた。












 




ララ「 (また今日も遅くなっちゃったわ。1年のときもそうだったけど、ワンツーマンで話すと長くなっちゃうのよね。早く帰らないと。) 」












 



ララが大通りを歩き出す。


ララ「 (もう絶対公園は通らないって決めたの。遅くなっても大通りを通って帰るわ。) 」












 




ララ「 (あら?あそこを歩いてるの・・・・ローガンよね?) 」














 



ララ「 (あいつ、この前も帰り道にいたわよね・・・・・。こんな時間までなにして・・・・。) 」












 




ララ「 (もしかして・・・・私の帰りを待ってるの・・・・・?) 」












 




ララ「 (そういえばいつも気づくと前を歩いてるわ・・・・。後ろを歩くと私が怖がるから・・・・?) 」












 



ララ「 (・・・・・不器用な男w) 」












 



ララ「ふふっ。」