カフェにて



 



ララはカフェでモニカとお茶していた。











 



モニカ「聞いてよ~。ローガンにやり逃げされたんだけど!」

ララ「ホントに?」

モニカ「ホントだよ!ひどいと思わない?」

ララ「でも誘ったのはモニカのほうでしょう?」

モニカ「そうだけどさ~。連絡先くらい教えてもいいと思わない?」

ララ「ローガン教えてくれなかったんだ?」

モニカ「もう会う気はないって。ひどくない?」












 



ララ「私の忠告聞かないからよ。」

モニカ「・・・・ホントだよね。ごめん。・・・・でもララだってはっきり言ってくれればよかったのに。」

ララ「あら、私を責めるの?勝手に先にローガンと帰っといて、それはないんじゃない?」

モニカ「ごめ~ん。すぐメールしようと思ってたんだけど。」

ララ「それどころじゃなかったのね。まぁいいわよ。」












 



モニカ「でもさ~、なんで彼氏いるってわかったんだろう?」

ララ「ローガンにバレてたの?」

モニカ「うん。ララ、言ってないよね?」

ララ「言う暇ないわよw モニカと一緒にいたんだし、ローガンに接触してないのみてたでしょ?」

モニカ「そうだよね~。なんか不気味~。」

ララ「ローガンは昔から遊んでるから、そういうのは鋭いんじゃないかしらね。あの人観察力すごいし。」

モニカ「そうなんだ~?あ~あ、残念。すごいいい男だったのにな~。」

ララ「ふふっ。ローガンはやめたほうがいいわ。恋愛に本気になるような男じゃないもの。」

モニカ「ふぅ~ん・・・。」












 



モニカ「それよりララ、今日なんかおしゃれしてない?」

ララ「あ、わかった?」

モニカ「この前と全然雰囲気違うもん。」

ララ「ふふっ。今からデートなの。」

モニカ「え~ずるい!知り合い?どんな人??」












 



ララ「この前モニカたちが去ったあとにあのバーで出会ったのよ。普通のサラリーマンよ。」

モニカ「サラリーマンかぁ。ナンパ?」

ララ「違うわよ。しつこい男性がいたんだけど、その人から守ってくれたの。とっても誠実そうな人よ。」

モニカ「ふぅ~ん。イケメンなの?」












 
 


ララ「普通にかっこいいわよ。飛びぬけたイケメンではないけど。」

モニカ「へぇ~。今度合コンしようって言っといてよ。」

ララ「ふふっ。しょうがないわね。」

モニカ「やったね!」













  



ララ「そろそろ私いかなくちゃ。」

モニカ「え?もう?」

ララ「えぇ。彼との約束の時間だから。」

モニカ「もうちょっとつきあってよ。まだ話が・・・。」

ララ「今日は悪いけど、先約があるから。それにあなたこの間私を置いていった罰よ。」













 



ララ「じゃあねモニカ。」

モニカ「ちょっとララっ・・・・。」


ララが立ち去る。














 




モニカ「 (なによ。勝ち誇ったような顔して・・・。なんでララばっかり・・・・。) 」












 



クリス「待ったかい?」

ララ「いいえ。私も今来たところです。」

クリス「仕事が終わるのが遅くて。ごめんねこんな時間で。」

ララ「いいえ。」












 



クリス「今日はこの前と雰囲気違うね。すごく・・・・綺麗だ。」

ララ「それって、他の女性にも言ってるんでしょう?」

クリス「違うよっ。本当に・・・・今日の君は綺麗だよ。」

ララ「ふふっ。ありがとうございます。」

クリス「敬語はなしにしよう。僕もそうするから。」

ララ「はい。」












 



クリス「お店予約してあるんだ。すごくお気に入りのお店でね。」

ララ「そうなんですか?楽しみ。」

クリス「ほらまた敬語。」

ララ「あ・・・・ふふっ。ごめんなさい。」












 



クリス「おなかすいてる?」

ララ「さっきまで友達とお茶してたのでそんなには。」

クリス「そうなのか。僕はもうおなかペコペコだよ。」

ララ「仕事帰りだものね。」

クリス「うん。じゃあ、行こうか。」

ララ「はい。」












 



アイビーがメイク室のドアの前に立つ。
ドアをノックする。


サマンサ「はぁ~い。」

アイビー「あの・・・アイビーです。」

サマンサ「今開けるね~。」











 



ドアが開いてサマンサが出てくる。


アイビー「こんにちは。」

サマンサ「こんにちは~。今日一緒の撮影だよね?よろしくね。」

アイビー「はい。よろしくお願いします。」

サマンサ「もしかして挨拶に来てくれたの?」

アイビー「それもあるんですけど・・・この前のお礼を・・・。」

サマンサ「あ~!そっかそっかw 入って~。私もゆっくり話したかったんだ。」











 



アイビー「この前はサマンサさんも協力してくれたってロミオさんから聞いて。ホントにありがとうございました。」

サマンサ「いいよ~。あいつ、たち悪いからねw といっても元カレなんだけどね~。」

アイビー「そうなんですか?」

サマンサ「うん。もう別れて半年だけど。私も最初はだまされて寝ちゃったんだ~。」

アイビー「そうだったんですね・・・。」












 


サマンサ「ていうか、ロミオさん、アイビーちゃんの自宅に送ってくれたの?」

アイビー「いいえ。ロミオさんの自宅に・・・。」

サマンサ「え?ホントに??」

アイビー「はい。」

サマンサ「びっくりw ロミオさんプライベートが謎だからモデルを家に連れ込むなんてちょっと考えられない。」












 



アイビー「え?そうなんですか・・・?」

サマンサ「うん。モデルの子たちも何人か誘惑したりしてるけど、家にあげてもらったことはないみたいよ~。まぁ何人かは成功してデートしたりはしてるみたいだけど、誰も彼女にはなってないしね。」

アイビー「へぇ~・・・。」

サマンサ「ロミオさん、アイビーちゃんのこと気に入ってるんじゃない?」

アイビー「まさか!それはないです・・・。芋って呼ばれてるし・・・。」

サマンサ「芋?」

アイビー「田舎の出身なので。」












 



サマンサ「そうなの?どこ出身?」

アイビー「スターライト ショアです。」

サマンサ「全然田舎じゃないよ~。私なんてツインブルックだよ?」

アイビー「そうなんですか?」

サマンサ「うん。高校卒業してこっち出てきたんだけどね~。」

アイビー「へぇ~。」













 


サマンサ「ねぇねぇ、ロミオさんとはどうなの?」

アイビー「え?どうって・・・。」

サマンサ「キスとかした??」

アイビー「まさか!!そういう感じじゃないです全然。」

サマンサ「ふぅ~ん・・・。アイビーちゃん彼氏はいるの?」

アイビー「いえ。いないです。」

サマンサ「そっかぁ。ロミオさんかっこいいと思わない?」

アイビー「そうですね・・・。最初は怖い人かと思ってましたけど、優しい人ですよね。」

サマンサ「うんうん。いいな~。私も家行ってみたい!」

アイビー「すごくロミオさんっぽいおうちでしたよ?」












 



サマンサ「そうなんだ~?」

アイビー「はい。サマンサさんはロミオさんのこと・・・。」

サマンサ「サムでいいよ。みんなそう呼んでるから。」

アイビー「はい。」

サマンサ「私はロミオさんはどちらかというと憧れって感じかな~。彼女にはなれないタイプね。たぶんああいう人とは私はつきあってもうまくいかないと思うしね。」

アイビー「そうなんですね・・・。」

サマンサ「なんか、アイビーちゃん話しやすいな。友達にならない?」












 



アイビー「え?いいんですか?」

サマンサ「もちろんだよ♪ アイビーちゃんっていくつなの?」

アイビー「今年で23です。」

サマンサ「私25だから2こ上だね。ねぇねぇ連絡先交換しない?今度二人で呑みに行こうよ。いいお店知ってるんだ♪ 」

アイビー「はい。こちらこそよろしくお願いします。」












 


サマンサ「ふふっ。タメ口でいいよ~。私はアイビーちゃんって呼ぶね。」

アイビー「はい。じゃあ私もサムちゃんって呼びますね。」

サマンサ「うんっ。」












 



休日、ララはローガンと買い物にでかけていた。
買い物を済ませた二人はカフェでお茶している。












 



ララ「ありがとう。付き合ってくれて。」

ローガン「いや、双子の誕生日パーティーの準備だもんな。買い物くらい俺も手伝わないといけなかったし。」

ララ「来週末は大丈夫そう?」














 



ローガン「あぁ。用事入れないようにしておく。」

ララ「サプライズだものね。楽しみだわ♪」

ローガン「そうだな。」

ララ「ディーンはラトが誘うみたいだから大丈夫ね。」

ローガン「あぁ。・・・・ていうかお前、男できただろ?」












 



ララ「え?」

ローガン「俺が気づかないと思うのかよ。メイクが前と違う。それに香水も。」

ララ「ふふっ。さすがローガンね。鋭いわ。」

ローガン「どんな男だ。」












 


ララ「この前ローガンとモニカが帰ったあとにあのバーで出会ったのよ。しつこいナンパがいてね、その人から守ってくれたの。」

ローガン「ふぅ~ん。独身?」

ララ「もちろんよ。29歳だって。」

ローガン「へぇ~。」

ララ「ローガンは?モニカはなんでダメだったの?」












 



ローガン「彼氏持ちと既婚者とは遊ばない主義。」

ララ「そうなの?ちゃんと考えてるのね。」

ローガン「まぁな。めんどうなことには巻き込まれたくないからな。」

ララ「今は遊んでる子はいないの?」

ローガン「いるよ。」

ララ「彼女にはしないの?」












 



ローガン「相手未亡人だしな。そんなつもりはねぇよ。」

ララ「いくつの人?」

ローガン「38っつってたかな。」

ララ「ずいぶん年上ね。」

ローガン「まぁな。子供よりはマシだ。うまいし。」

ララ「まったく・・・。」












 



ララ「あいかわらずね。ローガン、女の子を好きになったことある?」

ローガン「ない。」

ララ「・・・・まさかゲイじゃないわよね?」

ローガン「だとしたら女は抱かねぇだろ。」

ララ「そうよねw ローガンって女性に対してなにか嫌な思い出でもあるんじゃないの?」

ローガン「別にない。」












 



ローガン「むしろ好きになるってどういう気分なんだ?お前、そいつのこと好きなのか?」

ララ「まだわからないけど・・・いいなとは思ってるわよ。」

ローガン「いいなってなんだよ。」

ララ「一緒にいるとドキドキしたり・・・。ついその人のことばかり考えちゃう。」

ローガン「ふぅ~ん。」

ララ「ローガンは、遊んでる女の子たちのこと、どう思ってるの?その・・・エッチしてるときとか。」

ローガン「かわいいと思ってるよ。いい子だし。嫌いじゃない。」

ララ「ドキドキする?」

ローガン「しないな。セックスは楽しいけど。」

ララ「そっか・・・。」












 


ララ「きっとローガンはまだ本気で人を好きになったことがないのね。好きになってみればわかるわよ。」

ローガン「かもな。」

ララ「ローガンにもそんな人がいつか現れるわよ。」

ローガン「別にいらん。」

ララ「寂しい人ね・・・。」