古い友人



 


休日、ディーンは大学時代からの恋人、ロビンと二人で食事にでかけていた。
付き合ってもう1年になる。
大学を卒業後、二人は同棲をはじめたばかりだ。


ロビン「なに食べようかな~♪」


ディーンの携帯が鳴る。












 



ディーン「ちょっとごめん。」


ディーンが席をたつ。


ロビン「仕事の電話?」

ディーン「いや、ちょっと・・・。すぐ終わる。」












 



離れた場所で電話をとる。


ロビン「・・・・。」












 



ディーン「もしもし、ラト?どうしたんだ?」

ラトーシャ『どうしたんだじゃないでしょ!遅いんだけど、なにしてんの?』

ディーン「え?なにが?」












 



ラトーシャ「今日映画行く約束してたの、忘れたの?!」

ディーン『あ~・・・・・ごめんw』

ラトーシャ「信じらんない!観たいって言ったのあんたじゃん!」











 



ロビン「 (友達・・・?) 」











 


ロビン「 (1年記念日なのに。もう・・・・いつまで電話してんの・・・。) 」














 



ディーン「ホントごめん。今めし食ってるからレイトショーでもいいかな?」

ラトーシャ『デート中?・・・ならもういいよ今度で・・・。』

ディーン「いやいや、食べたらすぐ向かえ行くって。あと1時間くらいだから待ってて。」












 



ラトーシャ「でも彼女に悪いし・・・。」

ディーン『平気平気。もうチケット買ってあるんだし。ちゃんと行くから。』

ラトーシャ「・・・・うん。」

ディーン『じゃああとでな。』

ラトーシャ「わかった。」












 



ラトーシャが携帯を切る。


ラトーシャ「 (つきあって1年か・・・。話したことないけど・・・いい子そうなんだよね。) 」











 



ラトーシャ「 (ディーンが選んだ人だもんな・・・・。) 」












 



ディーンが席に戻る。


ディーン「ごめんごめん。」

ロビン「誰?電話の相手。」

ディーン「あぁ。ラト。知ってるだろ。」

ロビン「あの子か・・・。」












 



ディーン「食事済んだら俺ちょっとでかけてくるわ。」

ロビン「え?なんで?」

ディーン「用事思い出してさ。」

ロビン「でも今日記念日だよ?」

ディーン「そうだけど。あっちのほうがホントは先約だったんだ。すっかり忘れててさ。ごめんな。今度埋め合わせするから。」

ロビン「・・・・・。」












 



ララは中学時代の友人とバーにいた。


ララ「久しぶりね~。何年ぶりかしら?」

モニカ「中学卒業してからだから7年かな?」

ララ「もうそんなになるのね~。」












 



モニカ「ララは全然変わらないわね~。」

ララ「そう?モニカはすっごく大人っぽくなったわ。」

モニカ「そうだねw 中学のときはあたし、メガネでおさげの地味~な子だったもんねw」

ララ「高校デビューでもした?」

モニカ「まぁそんなとこかなw てかララは彼氏いんの?」

ララ「いないわよ。モニカは?」

モニカ「いるんだけどさ~。もうこれがほんとだらしない男で。いい男いたらソッコー別れるつもりなんだけどね~。」

ララ「そうなの?大変そうね。」

モニカ「ねぇララの知り合いにいい男いない?いたら紹介してよ。」

ララ「う~ん。職場の人は年上が多いしね~。おじさんばっかりよ。」












 


モニカ「え~。残念。期待してたんだけどな。」

ララ「ふふっ。モニカったら正直ね。そういうところは昔と変わってないわ。」

モニカ「今日は飲むしかないか~。すいません、同じのもう一杯。」

バーテン「はい。」












 



ドアが開いてローガンが入ってくる。


ローガン「・・・・ララ?」

ララ「え?」












 



ララ「ローガンじゃない。どうしたの?今日はお休み?」

ローガン「あぁ。」

ララ「一人で飲みに来たの?」

ローガン「ここはよく来るんだ。」

ララ「そうなの?」

ローガン「お前は友達と一緒か。」

ララ「えぇ。」












 



モニカ「ちょっとララ、紹介してよ。」

ララ「えぇ・・・ローガンこちら中学時代の友達のモニカよ。」

モニカ「モニカ・ベーコンです。よろしくね。」

ローガン「俺はローガン・オリーブ。ララとは高校と大学が一緒で。」

モニカ「へぇ~、そうなんだ~。」











 



モニカ「あ、よかったらあたしたちと一緒に飲みません?」

ローガン「いや、遠慮しとく。見た感じ久しぶりの再会ってとこだろ?」

ララ「えぇ。この前偶然会ってね。」

ローガン「じゃあ積もる話もあるだろうし、二人でゆっくりどうぞ。俺は一人で飲むのが好きだから。じゃあ。」











 



ローガンが店の奥へと立ち去った。


モニカ「ちょっとララ!いい男いるんじゃないの。なんで教えてくれないのよ~。」











 



ララ「いい男?ローガンが?・・・まぁ、見た目だけね~。」

モニカ「彼、仕事なにしてるのよ。」

ララ「弁護士事務所で働いてるよ。」

モニカ「弁護士?」

ララ「うん。」

モニカ「超いい物件じゃないのよ!」












 



ララ「でもねぇ~・・・モニカ、ローガンはやめといたほうがいいわよ?」

モニカ「なんでよ。もしかして・・・・元彼とか??」

ララ「私の??まさかw」

モニカ「じゃああんたが狙ってるとかじゃないよね?」

ララ「やめてよ。ありえないからw」

モニカ「じゃあ問題ないじゃないの。」












 



ララ「でもモニカだって彼氏いるんでしょ?」

モニカ「いいのよあんなやつ。どうせ近いうちに別れるんだから。」

ララ「でも・・・・ローガンだけはやめときなさい。」

モニカ「・・・・わかったわよ。じゃあほかの男紹介してよね。」

ララ「えぇ。考えておくわ。」

モニカ「絶対よ。」












 



2時間後。


ララ「ふぅ~。 (ちょっと飲みすぎたかしら。久しぶりでテンションあがっちゃったな。) 」


鏡の前でメイクを直す。


ララ「 (それにしてもモニカ、だいぶ変わっちゃったわね~。やっぱり女ってすごいわ。) 」












 



モニカ「ローガンくん♪」


ローガンの元へモニカが駆け寄る。


ローガン「ララは?」













 



モニカ「ララもう帰るっていうから・・・・このあと二人で飲みに行かない?あたしいい店知ってるんだ~♪」

ローガン「・・・・いいのか?」

モニカ「もちろんだよ~。あたしはまだまだ飲みたりなくって♪」

ローガン「べつにいいけど。」

モニカ「ホント?!嬉し~♪ お持ち帰りしちゃってもいいよ~・・・な~んて♪」










 



ローガン「そうだね。 (中学の友人か。高校で道が分かれたか。) 」

モニカ「え~。やだ~も~。本気にしちゃうよ?w」












 



ララがレストルームから出てきた。


ララ「 (ローガンいないわね。帰ったのかしら。) 」












 



ララ「モニカ・・・? (まさかモニカ・・・・。) 」












 



ララ「 (モニカ、ローガンと行っちゃったのかしら。まったくもう。あんなに忠告したのに・・・・。) 」












 



バーテン「お連れさま、先ほど男性の方と出て行かれましたよ。」

ララ「えぇ。そうみたいね。」

バーテン「どうなさいますか?」

ララ「う~ん。じゃあ最後にもう一杯だけ飲もうかしら。」

バーテン「はい。同じカクテルでいいですか?」

ララ「えぇ。お願い。」

バーテン「かしこまりました。」












 



ララ「 (なにも言わないで行っちゃうなんて・・・。ローガンもローガンだわ。女なら誰でもいいんだから。ホント遊び人ね。) 」











 



男「ねぇ君。」

ララ「え?」


気づくと隣に男性が座っていた。












 



男「友達帰っちゃったの?」

ララ「えぇ。そうみたいですね。」

男「さっきからかわいいな~って思ってたんだよね。一緒に飲んでもいいかな?」












 



ララ「これ飲んだらもう帰るんですけど・・・それまでなら。」

男「そうなの?じゃあそれまで一緒に。」

ララ「よく来るんですか?」

男「まぁね。君はここははじめて?」

ララ「えぇ、友達が知ってる店みたいで。」











 




男「ふぅ~ん。君いくつ?」

ララ「今年で23です。」

男「そうなんだ?俺は25。仕事はなにしてるの?」

ララ「あ~OLです。(嘘ついとこう・・・。それにしてもこの人座高低すぎよね・・・。) 」











 



ローガンとモニカはホテルの一室にいた。


モニカ「あ~~ん。イイ~~♪」











 



ローガン「ハァハァ・・・・。(この女うるせぇ・・。) 」

モニカ「もっとぉ~~~~!!」

ローガン「・・・・。 (しかもガリすぎて抱き心地わりぃな・・・。明るいとこでよくみたらブサイクだったし。) 」

モニカ「ローガン、あたしの名前呼んで?」

ローガン「・・・・モニカ・・・・・・・ちょっと体位変えよう。」

モニカ「え?あたしはこれが好きなんだけど。」

ローガン「俺も嫌いじゃないけどちょっと飽きた。」

モニカ「もう、しょうがないな~。」











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モニカ「ローガンったら、ドSなのね?そうなんでしょ?」

ローガン「そうかもな。(これなら顔見ないですむな。) 」

モニカ「そういうの嫌いじゃないわよ。」

ローガン「そうか。」

モニカ「あ~ん、激しぃ~~~~!」












 



ローガン「 (だめだこいつ。失敗した・・・・。) 」