過去の記憶



 


週末、ララはオリーブ家を訪れた。
チャイムを鳴らす。


ローガン「はい。」












 




ララ「こんにちは。」

ローガン「おう、お前か。もう調子はいいのか?」

ララ「えぇ。」












 




ローガン「今うち誰もいないんだけど、入るか?」

ララ「じゃあ・・・お邪魔します。」

ローガン「どうぞ。」











 



ララ「ノートのコピー、ありがとう。」

ローガン「あぁ。」

ララ「ローガンって、字綺麗なのね。意外だったわ。」

ローガン「そうか?」

ララ「えぇ。ノートのとり方もすごく綺麗だし、意外に几帳面なんだな~って思った。」












 




ローガン「まぁ、几帳面ではあるな。」

ララ「気を遣ってくれてありがとう。」

ローガン「うん。」

ララ「私あなたにちゃんとお礼がいいたくて。」












 




ララ「助けてくれてありがとう。嬉しかった。」

ローガン「あぁ・・・・うん。」

ララ「あなたがいなかったらと思うと・・・。」

ローガン「変なこと考えんな。まぁ、あいつは前から怪しいと思ってたんだ。」

ララ「そうなの?」

ローガン「目つきがな。俺勘はいいほうなんだ。」

ララ「ローガンって人間観察好きよね。」

ローガン「あ~そうかもな。」












 




ララ「自分から話しかけないわりに、よく人のこと見てるわよね。」

ローガン「人見知りなんだ。」

ララ「そうなの?意外。」

ローガン「学校は出て来れそうか?」












 




ララ「あれから一週間だものね・・・。」

ローガン「この間から新しい教師が来たんだ。ラベットの後任で。」

ララ「そうなの?」

ローガン「そいつがまた変わり者だから、もうそいつの話題で持ちきりだよ。あんな噂、みんなすぐ忘れる。」

ララ「そうだね・・・・。」











 




ローガン「早く登校できるようになるといいな。」

ララ「うん・・・・。ありがとう。」












 




ローガン「元気そうで安心した。」

ララ「心配かけてごめんね。」

ローガン「気にすんな。今は自分のことだけ考えとけ。」

ララ「うん。」












 




ララ「紅茶ご馳走様。」

ローガン「あぁ。」

ララ「じゃあ、またね。」

ローガン「おう。またな。」












 



ララがローガンに背を向け、オリーブ家を後にする。
ちょうどリアがやってきた。












 




リア「あなた・・・。」

ララ「え?」

リア「ローガンと同じ高校?」

ララ「そうだけど・・・・なにか?」

リア「べつに。(同じ高校ならSFじゃないか。この前の子も違ったしね。) 」











 





ララ「 (この子もしかしてラトが言ってたSF・・・?) 」

リア「彼女じゃないわよね?」

ララ「え?」

リア「彼女じゃなければいいの。(ていうか美人でむかつく・・・。彼女の座狙ってるのかしら?ローガンは誰のものにもならないんだから。) 」

ララ「違うわよ。」












 



リア「そう。ならいいの。(おっぱいは私のほうが勝ってるんだからね。)」

ララ「・・・・。」

リア「じゃあね。」


リアがララの横を通り過ぎる。












 



リア「ローガ~ン♪呼んでくれてありがと~!」


リアがローガンの首に抱きつきキスする。


ローガン「いらっしゃい。」


リア「会いたかったよ~。もう先週から連絡ないから心配したよ~。」












 




ローガン「ごめんごめん。先週はいろいろ忙しくて。」

リア「でもまた会えたからいいの♪」

ララ「・・・・・。」












 




ララが立ち去る。


リア「聞いてよローガン!うちの高校のSFがね、ローガンのことみかけたらしくて、すんごいやきもち焼いてくるの!彼氏でもないのにさ~。」

ローガン「・・・・・。」

リア「リアは誰のものにもならないのに~。あ、ローガンなら別だよ?」












 



リア「ってローガン聞いてる??」

ローガン「あぁ・・・。」

リア「でね~そいつが・・・・。」












 



ローガン「ハァハァ・・・・。」

リア「ローガン・・・なんか今日・・・・すんごい激しいぃ~~~~。」

ローガン「・・・・リア。」

リア「なぁにぃ~~?」

ローガン「ヴィクター・ラベット・・・知ってるか?」

リア「あ~・・・・その人・・・・友達の彼氏だよ~・・・・。」












 



リア「もしかしてローガン・・・・私のSFだと・・・思った?」

ローガン「いや・・・・・違うならいい。」

リア「ローガン・・・・やきもち?嬉しい~~~。」

ローガン「ハァハァ・・・・。」

リア「あぁ~ん・・・・もっと~~~。」

ローガン「・・・・。(あれは・・・・。)」












 




俺が小学校に上がったばっかりの頃だ。












 



ユウナ「新しいおうち、素敵ね。プールもあるなんて。」

シン「気に入ってくれてよかった。」

ユウナ「昇進おめでとうシンくん。」

シン「あぁ。」













 



シン「ユウナ。」

ユウナ「ん?」


シンの顔が近づいてきて、ユウナにくちづけする。












 




ユウナ「もう・・・・シンくんったら子供の前でダメだよ。」

シン「なんでダメなんだよ。」

ユウナ「だってあなたキスしたら止まらなくなるでしょ。」













 



シン「ダメだもうとまんねぇ。」

ユウナ「ほら~。」

シン「ユウナ、寝室行こう。」

ユウナ「でもローガンが・・・。」

シン「あいつは大丈夫だから。」

ユウナ「でも・・・。」

シン「ロッキーもついてるしなにかあれば吠えるだろ。」












 



二人はそっと抜け出し寝室へ移動した。


ユウナ「ホントに大丈夫かな~?」

シン「あいつは俺に似て泳ぎがうまいから大丈夫だよ。」

ユウナ「そうだけど・・・。」












 



シン「ユウナ・・・。」


シンがユウナの体の上に覆いかぶさる。
二人の唇が重なる。


ユウナ「ん・・・・。」












 




ガチャ


ローガン「ママ~。」

ユウナ「ローガン!」


ユウナが慌ててベッドから飛び降りる。












 



ユウナ「どうしたの?」

ローガン「あのね~、ロッキーが吐いちゃったの。」

ユウナ「え?」












 



ユウナ「どうして吐いちゃったのかしら。」

ローガン「ロッキーいつも僕のお菓子欲しがるんだよ。」

ユウナ「もしかしてお菓子あげちゃったの?」

ローガン「だって~ボケモン見てたら勝手に食べちゃったんだよ?」

ユウナ「もう。お菓子はちゃんとテーブルで食べなさいっていつも言ってるでしょう?しょうがないわね~。」

ローガン「ごめんなさい。」












 



ユウナ「どこに吐いちゃったの?」

ローガン「あっち~。」


ユウナとローガンが部屋を出て行く。


シン「 (ったく・・・。) 」












 




シン「 (ローガンはかわいいけど・・・・あいつが生まれてから毎日バタバタでゆっくりいちゃつくこともできねぇ・・・。ホント参ったな・・・・。) 」












 



ローガン「 (そういえばママを呼びにいったときパパとママなにしてたんだろう?なんかすっごく慌ててたなぁ~。) 」












 




ローガン「 (きっと僕に隠れて面白いゲームでもして・・・・・・・むにゃむにゃ。) 」