お泊り


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Kの唇がゆっくり近づく。











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K「・・・・・・・・・。」


急にKが体を起こした。



クレア「・・・・・・。」












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K「泣いて震えてる女なんか抱けるかよ。」











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クレア「ごめんなさい・・・・。」



泣き崩れるクレア。



K「なんでお前が謝んだよ。」


クレア「Jが好き・・・・・。忘れるなんて・・・・・無理だよ。」








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K「あいつのどこがそんなにいいわけ?」


クレア「・・・・・全部。」


K「・・・・・・・・・。」














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K「も~・・・・・・いつまでも泣くなよ。俺は女の涙に弱いんだよ・・・・。」


クレア「ごめ・・・・・うぅっ。」


K「ったく。ほら、こっちおいで。」











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Kがクレアの肩を抱き寄せた。

そのやさしさによけい涙が止まらない。











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泣き止まないクレアの肩をそっと撫でるK。



K「 (あ~あ。) 」











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マリアとJとヴィクトリアの3人は夕食後にリビングでくつろいでいた。



J「クレアは?」











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ヴィクトリア「夕方どっか出かけて行ったみたいなんだけど・・・・そういえば遅いね。」


マリア「友達と一緒なのかしら。メールは入ってないの?」


ヴィクトリア「来てないみたい。」


J「電話してみろよ。」


ヴィクトリア「うん。」










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クレアの携帯に電話するヴィクトリア。



ヴィクトリア「あ、もしもしクレア?」











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ヴィクトリア「・・・・・あれ??私番号間違えちゃったのかな?・・・・・・そうですよね。番号知らないかw」



ヴィクトリアの様子に気づくJ。











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ヴィクトリア「でもなんで・・・・・・・・はい。・・・・・・・・そうなんですか。・・・・・・・・わかりました。よろしくお願いします。」



ヴィクトリアが電話を切って席に戻った。












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J「なんだって?」


ヴィクトリア「う~ん。それがね、Kさんが出たの。」


J「え?クレアの携帯に?」










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ヴィクトリア「うん。クレア、疲れて寝ちゃってるから今日は一晩Kさんとこに泊めるって。」


J「・・・・・・・。」


ヴィクトリア「Jくんのお兄さんだし、大丈夫だよね。」


J「 (全然大丈夫じゃねえよ。) 」











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J「 (ったく兄貴のやつ。なに考えてんだよ。) 」



JがKの携帯に電話をかける。











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K『はい。』


J「兄貴か。クレアそっちにいるんだろ?迎えに行くよ。この前のホテルだろ?」


K『行ってもいいけどあそこじゃねーぞ。』











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J「え?」


K『長くなりそうだから部屋借りたんだ。昨日からそこに住んでる。』


J「場所は?」


K『クレアなら心配ないよ。横で寝てるから。』











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J「・・・・・・クレアに変なことしてないだろうな?」


K『お前、マリアと付き合ってるんだって?』


J「え・・・・? 」











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K『マリアによろしくな。クレアのことは俺にまかせとけ。じゃあな。』


J「あに・・・・。」



一方的に携帯が切れる。









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J「 (なんで兄貴が知ってんだ・・・・・。クレアか・・・・?) 」












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翌日、クレアがアパートに戻ったのは日が暮れた後だった。

Jがテラスにいた。











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家に入ろうとするクレアの前にJが立ちはだかる。



J「おかえり。」


クレア「ただいま・・・・。」












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J「ゆうべは兄貴のとこにいたのか?」


クレア「・・・・・そうだよ。」


J「兄貴とは付き合ってるのか?」












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クレア「・・・・・・付き合ってないけど。」


J「変なことされなかったか?」


クレア「変なことってなに?」


J「体を触ったりとか。」


クレア「なにそれ。」












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J「兄貴だけはやめとけ。」


クレア「なんで?」


J「兄貴は昔から女あさりがひどかったんだ。お前も遊ばれるぞ。」












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クレア「Jはマリアさんと付き合ってるんでしょ?」


J「それがいまどういう関係があるんだ?」


クレア「ちゃんと答えて。」












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J「付き合ってるよ。」


クレア「・・・・じゃあ私が誰となにしようとJには関係ないよ。」


J「はぁ?」


クレア「私がKと付き合おうがJには関係ない。口出ししないで。」











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そう言い放ってクレアは2階へ行ってしまった。

その後姿を見つめるJ。












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J「 (なんなんだよあいつ。人が心配してんのに・・・。) 」